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Creators' Junction vol.4 レポート

放送作家集団「アングル」が主催する、トークイベント「Creators' Junction」。
異業種交流雑談会と銘打つこのイベントは、 毎回様々な業界のクリエーターをゲストに招き、アングルの放送作家陣(樋口卓治、鮫肌文殊、山名宏和)とともに、アットホームな雰囲気の中、普段では中々聞くことの出来ない第一線で活躍するクリエーター同士の話を聞くことが出来る。

今回のゲストはテレビディレクターの岡宗秀吾氏と、放送作家の椎名基樹氏のお二人。
岡宗氏はDVDセールス8万枚というヒットを記録した「全日本コール選手権」を手掛け、「ひみつのアラシちゃん!」のブレーンとしても活躍している。 椎名氏はSPA!の読者投稿コーナー「バカはサイレンで泣く」を15年に渡り担当している 「ココリコミラクルタイプ」や「OH!スーパーミルクチャン」なども手掛けてきた。

インターネットの発達により、一般の人でも簡単に世界中へ配信が可能になった動画。 あらかじめ岡宗氏が選んでおいた動画を実際に見ながらトークが展開されていく。 wiiをもらった子供たちの動画や、女の子が家でダンスをしている動画などが紹介され、そのアットホームな雰囲気の動画に優しい笑いが会場に響いた。 「こうした動画のおかげで、普段は知ることのなかった人々のリアルな生活を知ることが出来た」とアングル放送作家の樋口氏は語る。 岡宗氏は「こういった動画は自分たちが撮ろうとしても撮れない映像。自分たちが介入すると被写体が撮られることを意識するため、隠し撮りでもしない限り、ここまでリラックスした映像にはならない。だからこそ、動画にはテレビにはない魅力がある」と話した。

続いて、椎名氏の担当する週刊誌SPA!の読者投稿コーナー「バカはサイレンで泣く」の話題へ。 15年前にコーナーが始まった時の経緯などの話しや、中学時代の先輩である電気グルーヴ石野卓球の話などで会場の笑いを誘った。 作品の投稿数について聞かれると、椎名氏は「webからの投稿が出来るようになって気軽に送る人も増えた」と答え、「不況の時は投稿も増える」と続けた。投稿者の年齢層も幅広く、上は六十代の方も現役で投稿してきているとのこと。 また、昨今の放送作家ブームで放送作家志望の若者の投稿も多いという。

イベント後半の質問コーナーでは「最近のテレビは似たような番組が多いのはなぜか」という質問が出演者に投げかけられた。 手厳しい質問に「耳が痛いです」と答えた上で、その理由は視聴率にあると話す。 昔と違い、視聴率のリサーチも詳しくなり、テレビをよく見る年齢層も分かるようになった。現在、最もテレビを見ているとされている年齢層は中年女性とされており、視聴率を取るために、その年齢層が好む街探索やグルメといったものが中心の番組が多くなってしまうのだという。 また、力を入れて作った新番組が視聴率を取ることが出来ないことも多く不況ということもあり、新しい画期的な番組を作ろうと冒険をするテレビ局も少なくなったと話した。 しかし、今春の番組編成の中で、予算を抑えるために生放送を導入する番組が増えるにあたり、「こういう時にこそ、それを(生放送)利用して新しい企画、番組が生まれてくると思う」とアングル放送作家の鮫肌氏は語った。

気が付くと、120分あったイベントの時間はあっという間に過ぎていた。 終始、穏やかな雰囲気の中で、今回トークイベントは幕を閉じた。 不況に苦しむテレビ業界ではあるが、出演者は勿論のこと、ここに来ていた観客の方々も然り、みんな本当にテレビが大好きで、その未来を大事に想っているのが感じられた熱くも暖かいイベントであった。